『荒坂長者』のあらすじ
昔、荒坂という村に、貧しい長者の元に、因果応報の神様であるお釈迦様が乞食の姿で訪ねました。長者は財産はあるものの、心が貧しく、お釈迦様を追い返しました。
一方、長者召使いの善吉は、お釈迦様を親切に迎え入れ、少ない蓄えを差し出しました。お釈迦様は善吉の善行に感銘を受け、彼に金のなる木を与えて去りました。
長者は金のなる木を奪い取り、自分だけの財産にしようとしました。しかし、お釈迦様の教えは人の心によって財産が左右されることを意味していたのです。
金に執着した長者は、木の世話を怠り、金のなる木は枯れてしまいました。一方の善吉は、木を大切に世話し、巨万の富を得ることができました。
登場人物
- 荒坂長者: 心が貧しい金持ち
- 善吉: 長者の使用人で心優しい
- お釈迦様: 因果応報の神様
教訓
この物語は、人の心によって財産が左右されることを教えてくれます。また、富は大切なものではありますが、あまり執着すると不幸になることもあることを示しています。
その他の詳細
- この物語は、仏教の「因果応報」の思想に基づいています。
- 「金のなる木」は、富と繁栄の象徴です。
- 善吉は、貧しいながらも心が豊かな人物です。
- 長者は、自分の利益しか考えない、貪欲な人物です。