まんが日本昔ばなし『播磨のめっかい』
あらすじ
播磨の国(現在の兵庫県)には、おっとりとした性格の貧乏農民の源太が住んでいました。ある日、源太が畑を耕していると、土の中から光る玉が掘り出されました。源太はそれを家に持ち帰り大切に保管しますが、実はそれは魔法の玉だったのです。
ある夜、玉から美しい女性が現れ、源太に「この玉は”めっかい”といって、なんでも自由にできます。ただし、欲張らずに正直に使いなさい」と告げます。源太は喜び勇み、めっかいを使って次々と願い事を叶えました。
しかし、次第に源太は欲に目がくらみ、金持ちになりたい、権力者になりたいなどと願いごとをするようになります。やがて、めっかいの力は源太の傲慢さと欲深さを反映し、暴走を始めます。
源太の願いが暴走した結果、播磨の国は洪水や干ばつ、疫病に襲われます。人々は困り果て、源太のせいだと責め立てます。そこで源太は、自分の行いを反省してめっかいを使わなくなります。すると、めっかいは元の美しい女性の姿に戻り、「あなたはもう、めっかいを使うことはできません。しかし、あなたに教訓を与えるために、私はここに残ります」と言って姿を消します。
教訓
- 欲張らない
- 正直に生きる
- 力は責任を持って使う
登場人物
- 源太: 貧乏農民
- めっかい: 魔法の玉
- 女性: めっかいから現れる女性
- 村人: 源太の隣人
制作スタッフ
- 原作: 日本の昔話
- 脚本: 山崎晴哉
- 絵コンテ: 原恵一
- 演出: やすみ哲夫
- 作画監督: 高倉為生
- 音楽: 横山菁児
放送情報
- 放送局: フジテレビ
- 放送期間: 1975年10月12日 – 1994年10月24日
その他
- 『播磨のめっかい』は、「欲深さゆえに大切なものを失う」という人間の愚かさと教訓を描いた古典的な物語です。
- この話は、室町時代に成立した御伽草子(おとぎぞうし)『鉢かづき』を基にしています。
- 『まんが日本昔ばなし』では、第116回として放送されました。