豆つぶころころ

「豆つぶころころ」

あらすじ

昔々、継母と継子のおろちんが住んでいました。継母は意地悪で、おろちんにたくさんの仕事を押し付けていました。ある日、継母はおろちんにそら豆を取るように言いました。おろちんは言われた通りにそら豆を取ろうとしますが、指から1粒落としてしまいます。

落としたそら豆は転がりながら川に落ち、やがて大きな豆の木へと成長します。おろちんは豆の木を上り、木の頂上で美しい殿様に会います。殿様はおろちんと結婚し、2人は幸せに暮らします。

登場人物

  • おろちん: 継子。優しい性格で、継母の意地悪に耐えています。
  • 継母: 意地悪なおろちんの継母。
  • 殿様: 豆の木の頂上で出会った美しい殿様。おろちんと結婚します。

テーマ

  • 善徳の勝利: 優しいおろちんが意地悪な継母に打ち勝ち、幸せになります。
  • 勤勉の大切さ: おろちんは継母の意地悪に耐え、一生懸命働きます。そのおかげで豆の木を見つけ、殿様と出会うことができました。
  • 運の要素: おろちんがそら豆を失くしたことは偶然でしたが、そのおかげで豆の木を見つけ、運命が変わりました。

モチーフ

「豆つぶころころ」は、広く知られている民話「ジャックと豆の木」と類似しています。豆を植えると巨大な豆の木が成長するというモチーフが共通しています。

また、継子がいじめられながらも善徳で勝利する物語は、日本昔話でよく見られるパターンです。

文化的背景

「豆つぶころころ」は、江戸時代に成立したとされています。庶民の間で語られていた民話が、後に劇や浄瑠璃などの舞台芸術に取り入れられました。

この物語は、人々が運や運命に翻弄されながらも、善徳を貫くことの大切さを教えています。